*.log [rubi]

ログのような何か

レクサスESに乗ってみた

先日、IS300修理入庫の際に代車を貸して頂き、レクサスESに乗りました。

 

去年位から、ESに試乗したいと何度か言ったことがあり、営業担当の方が気を遣ってくださったのか、フロントガラスの交換修理の際に、代車として用意して頂きました。2日間で、約100km程度乗りました。久々の試乗感想です。

 

○モデル仕様
レクサスESは、2018年10月発売。当時、まだGSがラインナップにある状況で、FFセダンとしてデビュー。ESがFF車で、GSがFR車な住み分けかと思いますが、ESは4気筒2.5L+モーターのハイブリッドパワートレーン一本のシンプルな構成だったのに対して、GSは排気量も大きな、価格帯としても上のクラスまでカバーしていたかと思います。

 

GSが2020年の特別仕様車を最後にディスコンしてしまった後は、LSとISの間の中核クラスで、パーソナルなセダンとしては最上級クラスを引き継いだ形です。

そのESも2021年にマイナーチェンジが入り、フロントフェイスの一部変更や、リアサスペンション回りの剛性アップ、安全装備の性能アップなどが行われました。

 

今回お借りしたのは、その2021年のMC後、2021年9月登録の、ES300h VersionLになります。車両価格715万円。距離は、17000km位。試乗車だとお聞きしましたけど、年間7000km位の稼動ですね。内容的には、現在売られているものとほぼ同じです。

 

Version Lなので、いろんなものが標準装備となってます。オプションは、分かっただけで言うと、デジタルアウターミラー、デジタルインナーミラー、マークレビンソンかな。全部で60万近くなりますかねー。

 

まずは、サイズ感ですが、やはり高級セダンになるので、大きめです。
ES300h AXZH11:4975mm x 1865mm x 1445mm WB:2870mm 車重:1720kg

 

参考に、GS(最終型の2.5Lハイブリッド)と乗ってるIS300も。
GS300h AWL10:4880mm x 1840mm x 1455mm WB:2850mm 車重:1760kg
IS300 ASE30:4710mm x 1840mm x 1435mm WB:2800mm 車重:1640kg

 

GSから見ても、更に長くなり幅も広いですね。世代的に新しく、車自体が大型化しているからでしょうか。車重については、ESはムーンルーフ付きでも、GSと比較して軽く、FF車の利点で軽く出来るメリットが出てそうです。車検証で見ると、ESはフロント軸重が1000kg、リア軸重が720kg。フロントにロードスター1台分かーって思いました(笑)

 

パワートレーンは、A25A-FXS。4気筒2.5L+モーターのハイブリッドは、現行NXと同じかな。スペックが少し違いますけどね。ハイブリッドなので、レギュラーガソリン仕様なのは良い所。CVTで燃費もカタログ値20km/Lを越えているのは流石ですね。

 

借りた個体のタイヤは、ダンロップ SP SPORT MAXX 050で、前後ともに235/45R18。標準装着タイヤですね。指定空気圧は240kPaの所、メーター表示は大体280kPaだったので、ちょっと高めに入ってたかな。

 


○見た目

デザインは、MC前からほとんど違いはなく、スピンドルグリルはしっかりした形のデザインです。レクサスのフロントフェイスは、好き嫌いあるでしょうけど、ESはシルバー縁取りなどもあるからか、割と落ち着いた上品な見た目です。外装色のソニッククォーツ(白)と合ってますね。あとは、デジタルアウターミラーが小さいので、そこは逆に目立つ所でしょうか。

 


真横から見ると、綺麗に伸びたクーペスタイルなセダンですね。ウェストラインは高いので、やはり窓は上下には狭い感じ。ちなみに後席の窓は、ブラインドを下ろした(?)状態。
ホイールの主張もそこそこに、良いバランスに見えます。

 



純正ホイール。レクサスのホイールは、どれも綺麗なカットだと思います。ESはナット式かな。

 


リアも落ち着いたデザインです。この辺はターゲット層によるのかな。ハイブリッドのみの車種だからか、マフラーも見えませんね。

 


シートは白レザー。ソリスホワイトってカラーかな。車内が明るく見えます。トリムやステアリングの一部もウッドが入っていて、やはりスポーティというよりは落ち着いた雰囲気です。VersionLですしね。

ディスプレイは大きく大変見やすいですが、この辺のダッシュボードの形状と合わせると、少し異物感があるかも。ナビシステム自体は、自分のISと同じく、前の世代のものだったので、自分にとっては慣れていて使いやすかったです。ESの今売ってるモデルは、最新型だったかな。
後、この話しは避けては通れませんが(笑) デジタルアウターミラー用の小型ディスプレイは、かなり異物感があります。

 


○使い勝手
シートはフル電動で、ポジション取るのに特に問題はありません。サイサポートもアジャスト出来ますし、腰の辺りのアジャストは上下にも移動しました。へーこんな所も動くのですね。

シートの座面は広く、ISなんかと比べるとショルダーもほとんど立ってないので、体を固定するまでには至らず、ここも車のキャラクターが出ています。

ステアリングは、太さもあり、がっしりした作りに感じました。手触りは、パンチングレザーとかではないので、好み次第ですかね。ちなみにパドルシフト付きです。

 


液晶メーターは、思ってたよりシンプル。写真は、たまたま信号待ちの際に、救急車が通りかかって、表示が出たので撮りました。緊急車両が通りかかると、液晶に表示されます。これは親切だし、良いですねー。自分の車にも欲しいです。

 



ヘッドアップディスプレイ。ISにも欲しい。。。

 


センターコンソール回りは、必要十分です。タッチパッドは、ちょっと遠いかなーとは思いました。アームレストは広くて良いです。写真中央下のドリンクホルダーの深さが、2段階に変えられるんですけど、最初何のためかわかりませんでした。細かいなぁって(笑)

 


電子ミラー。純正でも採用している車種増えてきましたね。個人的には割と好きです。調整も効くのですけど、これはちょっと近くないかなぁって思います。見やすさは、夜間も込みで、さすがメーカー純正ってレベルでした。下のつまみを前方に倒せば、スイッチが切れて、多少見づらいですが、通常のミラーにもなります。

 


量産車世界初でしたっけ? デジタルアウターミラー。オプションですけど、これを体験出来たのは貴重かも(笑) 慣れはあるんでしょうけど、個人的には全然駄目でした。瞬時に判断出来ない、距離感が分からない、夜間での表示も個人的にはNG、便利機能なんですがウィンカー出すと(勝手に)画角が変わるとか。。。

 

いろいろ試したり、考えた結果、バックする時にインナーもアウターも映像だと、怖くて仕方がなく、私としては、目視か1つでも鏡が無いと駄目なのだということが分かりました。(^^;

 

リアシート。止まっている状態しか座っていないので、走行中がどうかはわかりませんが、こちらはかなり広くて、さすがのラージセダン。リクライニングも可能。クーペスタイルでも、頭上は大丈夫でした。

 


トランクは広大です。セダンの特徴であるトランク。これが必要な時もあるよね。オートクローズもついてました。結構便利ですね。

 


○走り
VersionLなので、足回りは電子制御ではなく、走行モードにSport S+はありません。今回は、ほぼずっとノーマルで乗りました。さて、ディーラーでお借りして、出発してから最初の10分間は、デジタルアウターミラーの慣れなさ加減に、ギャーギャー騒いでおりました(笑)

 

しばらく走った後に、車内がかなり静かなことや、路面の荒れを吸収する足回りの良さに気づき、「これ、すごくない?」って。あまりに自然だったので、逆に気にならなかった感じです。助手席の相方も、かなり快適であることを感じてたらしく、やっぱり凄いんだなって認識しました。

 

速度ゼロからのスタートや、踏み増しによる加速は、洗練されたTHSの仕組みで、全くストレスを感じません。エンジンも回ってるとか止まってるとか、繋ぎ目すら全然分かりません。静粛性だけでなく、パワーデリバリーという意味でも、街中から高速まで全く不足無く、ノンストレスで動きます。

 

正直、最初はちょっと舐めてました。トヨタとしては普通のTHSで、FFということもあって、高級感はブランド的に当然あれど、走っても退屈な方向性かなぁと。最初に街中で少し走って、これはすげぇって思った後も、街中スペシャルかな?とか思い、高速に乗ってみたら、こちらも全然問題なかったので、THSの制御スゴッ!って、さすがにゴメンナサイしました(^^;

 

乗り心地は、電子制御では無いノーマルの足で、路面の細かな段差から大きめの突き上げまで、非常に滑らかにそれらを吸収する様は、凄みを感じました。めちゃ良かったです。

 

車体が大きく、車重も結構あるので、もうちょっと鷹揚とした動きになるのかと思ってたんですけど(過去だとGS300hがそんな感じだった)、反応はかなりナチュラル。シレーっとすごいことをやってる気がして、すごく良い「普通」って感じがします。

 

ここまでかなりベタ褒めですが、2つ個人的には気になるイヤな点がありました。
1つ目は、ステアリング。FF車ゆえの構造的なものかはわかりませんが、走ってる間ずっと、すごく細かな微振動があります。全体的な快適性が高いので、余計目立つ感じです。これが気になるとちょっとしんどいかな。

 

2つ目は、最小回転半径5.9m。これまたFF車なので当たり前のことではあるんですが、5.9mは結構ありますよね。思い知ったのが、自宅の駐車場に入れる時。想像以上に切れないので、数回アプローチからやり直しました(下手)。
ISが5.2mということもあるんですが、今まで乗ったFF車って結構全長が短い車ばかりで、あまり気にならなかったんですよね。さすがにほぼ5mの車では、かなり違うのだと分かりました。

 

さて、上のようなこともあるんですけど、トータルでは非常に完成度が高い車だと思います。めちゃくちゃ良く出来た車だと感じました。

 

ただ、今回ここまで書いておいて、如何なものかと思うのですけど、買って所有したいか?と言われると、ちょっと違うなぁとも思いました。

移動のツールとして使うのであれば、大変快適だし、運転していても安心感が高く、非常に良い道具だと思います。そうなんですが、なんていうか運転していて「面白くない」んです。。。(^^;

どうしてそんな風に感じるのか? まだよくわかりません。このことは今後、他の車に乗る時にも、考えていければ良いなと思います。

 

いずれにしても、今回お借りしてESに乗ったのは、貴重な経験でした。出来は非常に良い車だったので、これからも機会があれば、このシリーズ乗れれば良いなー。

 


おまけ:

なんでかハイブリッド車だと、エンジンルームを見忘れそうになるのはなんでだろう。。今回は開けました!